キャリア徒然日記

キャリアを中心とした人材マネジメントについて思いつくままに綴っています。

第3回キャリアコンサルタント試験 受験に向けた取り組みの振り返り

先日の3月5日に第3回キャリアコンサルタント試験の実技試験である面接試験を受験しました。これで、筆記試験と実技試験の両方が終了したことになります。

私にとって、このキャリアコンサルタント(以下「キャリコン」と呼びます)という資格を知り、資格取得に向けた取り組みは大変有意義でしたので、試験が終了した今のタイミングで総括しておこうと思います。

 

◆キャリコン受験に向けた取り組みで良かったこと

1.キャリア理論やそのベースとなるカウンセリングに関わる心理学分野の理論を知ることが出来たこと

これは仲間を見ていても、かなり特殊な感想になると思います。みんなは理論の暗記でヒーヒーと苦労されていたので。でも、私は、理論は暗記ではなく、あくまでその理論を理解することに時間を費やしていました。時間がかかりそうですが、結局は理論をしっかりと理解する過程で人の名前や理論の特徴は良く把握できますし、それらは長期記憶として脳に保存されるので、滅多なことでは忘れないというメリットがあります。

キャリア理論は、時代の流れとともに、様々な研究で新しい知見が得られたリ過去の理論の限界を突破するための新しい理論が生まれたり、と結局は時系列で学んでいくことが最も正しい勉強法でしょう。そのような繋がりによる勉強を仲間に教えたところ、理解がグッと進んだ気がします。

 

2.面談のトレーニングは、人間尊重、個人尊重という理念を実際の行動として行うためのトレーニングとして大変有効だったこと

カウンセリングでは、相手の全てを受容し、相手の思い・経験を自分と一致させ、共感するという、いわゆるロジャースの3つの条件を徹底しなければなりません。私はこれまで、他人と距離を保つことで客観性を保ち、どちらかというと批判的に見ることで相手の弱みを見つけ、その弱みを改善することでパフォーマンスを上げていこうというアプローチでマネジメントを行っていたため、受容・共感・一致というアプローチはすごく苦手であることが良く分かりました。そして、人間尊重を具体的に行動に移す第一歩として、このキャリコンのアプローチは非常に重要なことだと感じました。

この面談は、実戦や模擬演習の数が必要であり、苦手な自分はもしキャリコン試験に合格しても、継続して取り組むべき課題だと認識しています。

 

3.同じ目標・目的を持った仲間と繋がったこと

私は日本マンパワーの養成講座に通いましたが、この講座は試験3ヶ月前に終了してその後は自己鍛錬で試験に備えていくというスケジュールになっています。自力で出来る人は良いでしょうが、自分も含めてまだまだ実力不足を認識していた人たちが自然と集まって、自主勉強会を実施したり、先輩CDAのグループと繋がってロープレの練習を手伝ってもらったりと、勉強を通じて多くの人と繋がることが出来ました。また、ロンドン・ビジネススクールの教授であるリンダ・グラットンの著作「ライフシフト」に共感していた自分は、彼女の言う「無形資産である仲間」を意識的に構築することを意識し、自主勉強会を主催しました。結果として、同じ目標・目的・問題意識を持った仲間と繋がることが出来ました。

実はこのネットワークこそ、資格取得以上に価値のあることなのではないかと思います。そして、自分にはネットワークを作るスキルがある程度あるという気付きも、今後の人生を切り拓く上で「自己効力感」を高めるために作用すると思います。

 

◆キャリコン受験に向けた取り組みで、今後の課題となること

この項で挙げることは、決して悪かったことではありません。自分に対する課題として書きました。

1.キャリアに関する問題解決意識が弱くなっていること

私は今回JCDAという団体で受験しましたが、この団体の特徴としては傾聴や共感を大変に重視しています。一方、もう1つの団体であるキャリアコンサルタント協議会は、問題解決志向だと言われています。JCDAのアプローチは大変重要なものだと理解していますが、特にキャリコン試験で合格するためには「問題解決志向にならない」ことまで意識して望む必要があります。キャリコンの試験は60分の面談の最初の15分という設定であり、初回面談の初めの15分間では、信頼関係の醸成や来談者の主訴を把握することしか出来ないでしょう、ということなのです。この考え方には全く同意しますが、試験対策ばっかりやっていると「問題解決が悪」とまでは至らなくても、問題解決スキルをほとんど獲得できていない気がします。

キャリコンの役割は、来談者の悩みを解決する支援をすることであり、そのためには問題解決手法を実践できなければ、いつまでも前に進めることが出来ないのです。

JCDAとキャリアコンサルタント協議会という2つの団体があるので、キャリコン試験受験者は、どちらのアプローチが自分に合っているか、ということを試験前に考えるというヘンテコなことが生じています。

 

2.面談に関する圧倒的な経験不足

もしこれでキャリコン試験に合格しても、それでプロを名乗るのはおこがましいほど圧倒的に経験が不足しています。どのように研鑽を積んでいくかは、これからの課題です。

 

3.既存のキャリアコンサルティングは、予測出来ない未来を生きるための気付き、覚悟、あるいは未来の働き方のヒントとなる情報を提供できていないのでは?

キャリアコンサルタントがどんなに上手に来談者の自己概念に迫っていっても、まだ見ぬ未来を生きる覚悟や未来の働き方に備えるような気付きは得られないのではないか、という素朴な疑問です。この項は、未来の働き方を先取りするような人材サービスを提供していきたいと自分自身が考えているので、自分への課題でもあります。

ただ、キャリアコンサルタントが、会社に雇われるという従来の働き方を前提にキャリアコンサルティングを提供するので、会社勤めを辞めて起業した自分だからこそ提供できるサービスや視点があるのではないかと考えています。

 

これからキャリアコンサルタント資格を目指す方もいらっしゃると思いますが、この資格単独で食っていくのはとても厳しいです。資格に甘い幻想を抱いている方も少なからずいらっしゃるので、その現実はきちんと理解しておいた方が良いです。

でも、私自身は上記で述べたような良かったことや楽しいことがたくさんあったので、資格取得に向けて努力してきて良かったなと思っています。

あとは合格していることを願うのみです。